ぴったり
皆さんこんにちは。新潟の中小企業診断士/本間大輔です。
また一段と寒さが増してきました。そろそろタイヤ替えしないとですね。
ありがたいことに12月も新規相談をいくつかいただいております。
新規依頼となると、その会社のことをまず知らなければなりません。そこでいくつか資料を依頼するわけです。
皆さんも普段のお仕事で、資料を依頼したり・依頼されたり。よくあることだと思います。
今日は、何気なく行われているこのやり取りについてです。
数年前になりますかね。こんなことがありました。
とある方(Aさんとでもしましょう)の支援先に、力を貸してほしいと呼ばれたことがありました。
今なら余裕で断りますが(笑)、たまたま暇だったので同席した僕は、そこである光景を目にします。
Aさんが意気揚々と話しだします。
「先日依頼した〇〇の資料、準備していただけましたか」
結構なボリュームの資料です。そのお客さんは忙しい合間を縫って、準備していてくれました。
Aさん:ありがとうございます。では本間さん、あとはよろしくお願いします。
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(いったい何が起こってるんだ?)
(もしかしたら俺は未来にタイムスリップしてしまったのか…?)
結局渋々僕が分析したのですが、Aさんが何も考えずにとりあえず依頼したから起こった出来事です。
将棋の世界に「ぴったり」という言葉があります。
歩以外の持ち駒を1枚も残さず相手を詰ます(負かす)、という意味で使われます。
1枚多くても、1枚足りなくてもダメ。
うむ、実に美しい。
では何でそんなことができるかというと、
詰み、つまり「ゴール」を意識しているからだと思うんです。
相手を負かすために桂馬が必要だ。だからここは銀を切って桂馬を取ろう。
一見不利に見える交換も、実はゴールへの近道となる。
手札って、そういう風に揃えるものだと思うんですよ。
仕事の資料も同じです。
どんなアウトプットを出したいかによって、依頼する資料が決まるわけです。
そのためには事前にゴールをよく考えなければなりません。とりあえず依頼する、ではいい仕事はできませんよね。
僕はこの「ぴったり」こそが理想だと思って取り組んでおります。
細かい事ですが、こういう小さな積み重ねが大きな信頼に繋がっていくのかなと思います。
と偉そうなことを言う僕であるが、気づいたらいつも「金」が手札からなくなっているのである。
ここはもう一度「馬」を使うべきか。
金銀の木犀が香る府中の芝。本命飛んでも歩いて帰ればいいか。
月末の支払までにはぴったり合わせなければ…。
それもまた大事な仕事である。