ねを上げる
皆さんこんにちは。新潟の中小企業診断士/本間大輔です。
朝晩はだいぶ涼しくなってきました。もうすぐ秋ですね。
昔はこの時期に市内陸上大会みたいなのがあったんですが、今はもうないのかなぁ。
こう見えても走高跳とリレーの選手だったんですよ。
さて、とある事業者さんからの相談です。
以前来ていただいた専門家の方にこう言われました。
「あなたの商品はもっと価値があります。値上げをしなさい」と。
原料や輸送費に人件費。物の値段がどんどんあがっていますからね。
そう言われたら、そうなのかなと思いますよね。
でもその事業者さんはずっとモヤモヤしていたそうです。
「本当にそうなのかな」と―。
小学6年生の僕が、「この世で初めて」走高跳をして130cm跳んだとします。
この時周りの皆さんはどう思うでしょう。
あいつもついに気が狂ったか…。薄々とそういう奴かなとは思ってたけど…。
ではなく!、何の感想も持たないと思うんです。
というか持てないと思うんです。
なぜならこの世で初めての出来事であり、比較対象がないから。
130cmという数字が、高いか低いか分からないと思うんです。
商品・サービスの値段も同じだと思うんです。
比較対象がなければ、それが高いか安いか判断できない―。
だから僕は必ず2つのベンチマークを持つようにしています。
1つは、過去の自分(自社)。
そしてもう1つは、業界(競合他社)。
昨日128cmまで跳べた。だから今日の130cmは記録が伸びたということ。
全国の小学6年生の平均は120cmだ。でも西小学校のあいつが135cm跳んだらしい。
だから僕はもっと跳ばなければならないんだ―。
皆さんの会社の決算書からも様々な指標が読み取れます。(これが楽しいのだ)
粗利率に販管費率、そして労働分配率と。
僕はそれらのデータや根拠に基づいた判断をするようにしています。
裏を返すと、主観や思い付きだけで判断しないようにしています。
結果的にその事業者さんは値上げをしませんでした。
でも別の方法で黒字になりましたよ。
周りが値上げ値上げって言ってる。
だからと言って無理に値上げをする必要はないと思うんです。
正しい情報に基づいて判断する。そんな力になれたらと思います。
そういや小学校の市内大会、走高跳で優勝したんだよね。(過去の栄光を語ると若者に煙たがられるのは認識している)
その時の学校記録はまだ破られてないんじゃないかな。
小学校の後輩たちよ。音を上げるのはまだ早いわよ。